インフルエンサーとはなんなのか?を教えてくれる一冊 『共感SNS』- ゆうこす
「SNSで集客したい」「いろんな人と繋がりたい」「とにかく人気者になりたい!」
そんな思いを持ってはいるものの、実際にどうしたらいいのかわからない人は少なくありません。
私も最近、Twitterでの発信を始めたばかりで、どうやったら沢山の人に見てもらえるのか日々考えています。
いろんな人にフォロー/フォローバック、いいね、リツイートなど闇雲にやっていてもフォロワーは増えません。
仮に数字が増えたとしてもその人達はあなたの発信を見ているのでしょうか?
この本はそんな方のためにアイドルの道から外れてしまった1人の女の子が全力で自分と向き合い、SNSでの発信を成功させた体験の全てを集約し、詳しく説明しています。
実際のTwitter、インスタの投稿などの写真を交えながら解説していて、若年層向けのインフルエンサーであることから文体も若い人向けに書かれているので大変読みやすい本です。
この記事では筆者が感じたことを交えながら5分程度で読める要約をしています。
ゆうこす(菅本裕子)
1994年5月20日生まれ
福岡県出身 B型
「モテるために生きてる!」と言い張る、通称「モテタレント」ゆうこすこと菅本裕子。
元アイドルという経歴を持ちながら、そのモテるための貪欲な自己プロデュース能力の高さがSNSを中心に話題になり再デビュー。
全国的に開催しているイベント「ゆうこすモテ教室」は常にチケットが入手困難になっている。
また、YouTUBEチャンネル「ゆうこすモテちゃんねる」も話題沸騰中。
要約
SNSでなりたい自分になれる
著者ゆうこすさんがSNSを始めたのはHKT48というAKBの姉妹グループを脱退した直後でした。
そのグループにいた女の子ということで、ゆうこすさんのTwitterにはいきなり2万人ものフォロワーがついたそうです。
でもその2万人はゆうこすさんを応援しているファンではなく、冷やかしやアンチと言われるような人たちで、何をつぶやいても否定的なコメントばかり。
しかし、落ちぶれたアイドルとして終わりたくないという強い思いから、ゆうこすさんはSNSで発信を続け、次第にフォロワーが増えていきました。
ゆうこすさんは自身の体験を振り返って、SNSは漫画のようだと表現しています。
SNSで発信するときは、ありのままのあなたではなく、あなたが考えた漫画の主人公が発信しているようなイメージである。
そして、漫画にはテーマとストーリーが必要。
どのテーマでどんな主人公が、どんな物語を描いていくのか?
これに共感してくれた人がフォローしてくれるのです。
コピーライティングの世界でもよく引き合いに出される『神話の法則』に通じるものがありますね。
『共感』があなたのファンを作り出す
共感を生むために不可欠なことを本書ではいくつか紹介しています。
それにはまず、前述の漫画のストーリーを細かく描いていなければいけません。
そして発信するときには、その先にある「なにを だれに どうやって」発信するかが重要になってきます。
これもストーリー設計の段階でしっかりと決めておく必要があるでしょう。
「ファッションの情報を、20代の働く女性に、インスタに写真を上げて」など。
そして、ゆうこすさんは共感を生むために最も重要な要素はプロフィールであると語っています。
あなたの発信が注目されたら、見た人が次にみるのがあなたのプロフィール。
プロフィールは本の表紙のようなものです。
フォローする人は、あなたのプロフィールを見ています。
ここにも、あなたが発信したいターゲットから共感を得られるような情報を入れましょう。
次に紹介されているのが、インプレッションを増やすテクニック。
全てを細かくは語りきれないので、本当に要点だけをまとめると
- Twitter→リツイート
- インスタ→ハッシュタグ
- YouTube→サムネイル
Twitterならリツイートしたくなる内容。
インスタなら検索されるハッシュタグ、同じハッシュタグでも他者とは違う投稿。
YouTubeはクリックされやすいサムネイル。
拡散されることでさらに共感してくれる人が増えていきます。
どのSNSにもたくさんのフォロワーがいるゆうこすさんですが、彼女はフォロワーを5段階に分けているといいます。
彼女のことをまったく知らない新規のフォロワーから、彼女の発信を毎日チェックしているマニアまで。
正確に5段階でなくてもいいかもしれませんが、マニアのような熱量の高いファンを増やしていくためのテクニックも本書で紹介されています。
特に重要なのが、ファンを巻き込むこと。
本書では「ファンを巻き込む」という表現はされていませんが、ソーシャルメディアは双方向に発信できるのが大きな特徴です。
ゆうこすさんはハッシュタグに「#ゆうこす現象」とつけてツイートした人のツイートはすべてチェックするなど、ファンを巻き込む発信をたくさん行っています。
これによってファンの熱量が次第に上がっていくのです。
インフルエンサーからプロデューサーになる
フォロワー数というお飾りだけでなく、熱量の高いファンが増えれば立派なインフルエンサーです。
ちなみにTwitterでは目安としてフォロワー1万を超えたくらいから、企業のPR案件がもらえるようになるそうです。
ゆうこすさんはSNSでの仕事についてもここで語っています。
彼女はSNSを始めた当初から、PR案件は自分が本当に好きなものしか受けないと決めていたそうです。
私自身も経験ありますが、応援していた人があからさまな広告案件の発信をしていると冷めちゃうんですよね。
ゆうこすさんはそこをしっかりわかっていました。
実際には、自分の実績として残せるような大企業からの案件など、お金以外の付加価値があるものを受けるべきだと語っています。
そしてゆうこすさん自身も、PR案件を発信するときは打ち合わせの段階で自ら改善案を提案し、よりPRしたいファンに届くような発信を心がけているそうです。
しかし、影響力を手に入れたインフルエンサーは仕事を受けて満足してはいけない、とゆうこすさん。
その先は、自らがプロデューサーとなりコンテンツを作っていき世に売り出すべきです。
PR案件はもらえる金額が企業によって決められていますが、自分から作り出したものを売ればその収益はもっと大きくなります。
そういった金銭面だけでなく、作るコンテンツにはファンを巻き込むことができるということに大きな意味があります。
ファンは自分の意見が取り入れられた商品が世に出れば嬉しいですし、応援していた人が自ら何かを作り出すだけでもワクワクします。
これこそが令和時代のSNSビジネスになるいう言葉とともに本書は締めくくられています。
感想・まとめ
インフルエンサーとはなんなのか?について深く考えさせられる内容でした。
インフルエンサーとはファンによって成り立つということを強く意識させられました。
本書ではインフルエンサーになるためのテクニックや、広告案件を受けた体験談などSNSにまつわることがらが紹介されていますが、すべては「ファンを第一に考える」というところに帰結しています。
著者のゆうこすさんが「本当にファンを大切にしている」と感じた一節を本書から抜粋しました。
いくらお金を払ってもすぐには手に入れられない、大切なものを担保にお仕事をしているのです。
これは広告案件を受けることに対して、著者の芯にある気持ちを表現した一文。
インフルエンサーはファンが沢山いて初めて成り立ちます。
私も最近SNSでの発信を始めたばかりですが、これからたくさんの人と交流し、考え方などを共有していきたいと思っています。
そのためにもフォローしてくださる方々を尊重し、大切にしていきます。
次の一冊
この本以外にもSNSに関する本に興味を持った方に、いくつかオススメ本を紹介します。
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